ハンマーが教えてくれること
前述した通り、これらのパターンはどちらも強力なリバーサル・パターンだと考えられています。
一連のロウワー・ローとロウワー・ハイを生み出した下降トレンドの後、強気筋はその存在感を増しており、価格の方向性に変化があることを示唆しています。
このように、ハンマーは価格の方向が変わる可能性を示します。これは、弱気筋が、高値引けを招く価格の押し上げを強気筋に許してしまい、短期的な新安値に追随できなかったためです。
つまり、この高値引けは、セッションの安値付近での重要な戦いで弱気筋を打ち負かしたことにより、強気筋が値動きの主導権を握ったことを示しています。
逆ハンマーも同じメッセージを発していますが、その過程が異なります。値動きは低く始まりましたが、上昇して弱気筋を驚かせました。しかし、弱気筋がまだコントロールしていて、値動きを押し戻して安値付近で引けていることを示しています。
ハンマーとは異なり、逆ハンマーの場合、強気筋は高値引けを確保することができず、セッションの終了段階で敗北してしまいました。しかし、買い手が価格を高く押し上げることができたという事実だけでも、彼らが弱気筋に圧力をかけていることがわかります。
ハンマーの強気筋がローソク足の頂点でクローズできたことから、ハンマーは逆ハンマーよりも強い反転シグナルだと考えられています。ハンマーはあらゆるパターンの中で最も強力なローソク足のパターンの1つと考えられているので、こうした見方は理にかなっています。
しかし、この2つのパターンは、どちらも直接的な売買シグナルではありません。バランスの変化が起きているために、値動きが反転する可能性があるというサインを生成するツールであることに注意する必要があります。