スピニングトップ

スピニングトップ(コマ足)のローソク足パターン 

スピニングトップ(コマ足)とは、将来のトレンドの方向性の曖昧さを示すローソク足パターンです。 

同時線パターン と同様、スピニングトップは中立のパターンと考えられていますが、多くの場合反転して終わります。 

このローソク足のパターンは、買い手と売り手の間で同じ圧力がかかっていることを示しており、どちらも優勢ではないことから、中立パターンに分類されます。 

スピニングトップと同時線を混同しないようにすることが重要ですが、これについては以下で詳しく説明します。 
 

このパターンの構造  

スピニングトップ・パターンは、1本のローソク足で形成され、長いヒゲが上下に伸び、短い実体があります。 

この2本のヒゲは同じような長さになり、実体は短く、始値と終値の差が小さいのが理想的です。 
Spinning-Top-Pattern-1-JP.png

上の画像を見ると、上下に伸びる2本の長いヒゲがあります。 

これは、一方向に動いた後、積極的に反転して逆方向に進んだということを表しています。最終的には、両者ともに引き分けとなり、始値付近で止まりました。
 

スピニングトップが教えてくれること 

上述の通り、スピニングトップは、強気派と弱気派の間の優柔不断さを示すものです。このパターンは、上昇トレンドであれ下降トレンドであれ、トレンド相場でより強く現れることに注意する必要があります。 

このような現象が乱高下する市場で生じた場合は、値動きに明確さがないことを示す別のシグナルと見なされます。 

強い上昇トレンドや下降トレンドの中で現れたスピニングトップは、価格の動きに新たな力のバランスが生じたことを示します。一方が市場を支配し、望む方向に値動きを進めていたこれまでのセッションとは異なり、スピニングトップは、市場の反対側が成長しており、短期的な結果は不確かであることを示しています。 

ほとんどすべてのローソク足のパターンと同様、次のローソク足の役割は重要です。 

反転の場合は、スピニングトップの隣にあるローソク足が卓越したトレンドの反対側にあることが必要であり、コンティニュエーション(継続)パターンの場合は、値動きが同じ方向に継続していることを確認するために、同じ方向に進むローソク足を見つけてください。 
 

他のローソク足パターンとの違い 

上述の通り、スピニングトップの形状は、同時線と非常によく似ています。どちらも上下に伸びるヒゲがあり、中立のパターンと考えられています。トレンドの終わりに発生した場合は、反転する可能性が高いのは明らかです。 

Spinning-Top-Pattern-2-JP.png

同時線は、ヒゲが短く、実体がない、またはほとんどありません。一方、スピニングトップは、ヒゲが長く両側に伸び、始値と終値の間の距離は小さいものの、実体は同時線よりは大きくなります。 

結局のところ、違いが分からなくても大した問題ではありません。重要なのは、これら2つのローソク足のパターンは、どちらも買い手と売り手の間の優柔不断さを示しており、これら2つのパターンのいずれかが上昇トレンドまたは下降トレンドの終わりに起こった場合、さらにメッセージが強くなるということです。 
 

スピニングトップでの取引方法  

スピニングトップでの取引は、他のローソク足パターンでの取引と変わりません。一般的なローソク足パターンとされているため、チャートでスピニングトップを目にすることは多く、それに合わせて動く準備をしておく必要があります。 

下の図は、GBP/USDの日足チャートです。 

spinning-top-pattern-JP-3-transalted.png
 

値動きは短期的な新高値を記録するところまで上昇していますが、強気派は高値引けをさせることができず、代わりに始値付近で引けています。 

衝動的に上昇した強い動きの終わりが、スピニングトップの始まりとなりました。確認用のローソク足を待つか、スピニングトップができたらすぐに取引を開始します。 

逆指値注文は、前回の高値のすぐ上に設定するようにします。 

指値注文の設定は、より柔軟に対応できるので、自分のリスク許容度に合わせて設定します。 

ここでは、指値注文を以前のレジスタンスライン、すなわち現在のサポートラインに設定しました。最終的に、値動きは下降してサポートラインに再び達し、今回の指値注文は約定されました。60pipsのリスクを冒して約170pipsの利益を得ることができ、素晴らしいリスク・リターン比率をとなりました。 

下のUSD/CADの日足チャートでも同じような状況が展開されています。 spinning-top-pattern-JP-4-transalted.png

衝動的で強気な動きの後、上昇トレンドの終わりに保ち合い局面が発生しました。上昇トレンドの終わりには、ピニングトップのローソクが現れ、その先端が実際には飛びぬけた新高値でした。 

投資家は、天井に達した段階で、同じ方向に動き続けることにある程度の躊躇が見られることから、強気派が勢いを失っていることに気づきます。その結果、急激に動きが下降し、最終的に強気派は最近の上昇分をすべて失ってしまいます。 

最初の例と同様、スピニングトップが形成された直後に取引を開始するか、次のローソク足まで待って、反転が差し迫っていることをさらに確認するのかを選択できます。 

このチャートは、反転がどのように起こるかを予想するために便利なパターンです。また、スピニングトップの前のいくつかのローソク足は、すべて優柔不断さを示すシグナルとなっています。 

そのため、トレンドの方向性にいつ変化があっても不思議ではありません。